41


「みんな(とか、あいつとか)、まったく、使えねえからさあ。
 しょうがないから、結局、あれ、全部俺がやったんだぜ」
     なんてこと言ってる人を、ものすごくよく見かける。
 
 これ、密かに僕は、 「全部俺がやったんだ症候群」と呼んでいる。
 自分が重要な存在であると思いたいのはわかるけど、
 「でもお前、全部はやってないよ」と苦笑する。

42

白髪って 、黒い髪に白い成分が入っていくの?
それとも黒い成分が行き渡らなくて、白髪になるの?
  「恐怖のあまり、一晩で髪が真っ白になった」なんて表現を聞くと、
   白い成分がぎゅーっと出ちゃった感じがするけれど。
   あ、逆に、黒い成分がぎゅーって抜き取られちゃうのか?

43

嫁さんが「 バッテラのピアノ 」の夢を見たらしい。
弾こうと思ったら、鍵盤が全部バッテラなの。
うわあ。

44

 子どもと遊んでいると、へとへとになる。
 子供の集中力が育たないという記事を見たりするけれど、
 とんでもないと思う。
 「育たない」のではなく、「減っていった」というのが正しい。
 
 そして、その集中力を減らしたのは、他でもない、大人達だ。

45

前は、休日の公園で家族連れを見ると「大変だなあ」と思っていたが、
 いざ自分がそうなってみると、逆にカップルを見て、
「子供もいないのによく間が持つなあ」なんて思ったりするようになった。

46

 新格言。

「デブの80%は無神経だが、
 デブでない者の80%もまた無神経である」

47

コピーを考えた。
男が快活に笑っていて、そこに大きく 「空元気」って文字が入るの。
そんでナレーション、 「空であっても、元気がいい」。
 どう? だれか採用してくれないだろうか。

48

 あなたは電車の中で、うとうとして隣の人に寄りかかったことがある?

 ちなみに僕はない。どんなに眠くても、知らない隣の人に寄りかかることだけはないと断言できる。
 これ、寄りかかる人と寄りかからない人に、性格的に明確な違いがあるんじゃないか?

49

魂の重さは21gだなんて話がある。
 もちろん眉唾だけど、もし魂も物質だとすれば、人口が増えればその分、一人あたりの魂の量も少なくなるんじゃないだろうか。
 ちょっと嫌だけど、魂の濃い薄いって、不思議とある気がする。

50

 いくつになっても、「信用されない」ということに異常に反応する自分がいる。哀しみと憤怒が身体中を駆け巡り、すべてが嫌になり、どうにでもなれとまで思う。
  なんなのだろう、この激しい感情は。

51

 朝一番から、ちょっとしたことでどんどんと頭の中の予定が雪崩のように崩れてゆく。
 ふと、今日一日に起こることは、今年一年で起こることと一緒なのかもしれない、と思った。
 家の中で起こることは世界でも起こる。
 フラクタルのように縮小版なのだと思った。
 だからこそ、今日一日をどう終わらせるかが大事なのだとも思った。
 次々と起こる予期せぬ出来事に対して不満ばかりを募らせずに、せめて自分がやれることを少しでもやり、一日を穏やかな心で終えること。
 それがこの一年、一生にそのまま反映する。そう思えば、つまらない気持ちで過ごす暇はない。

52

社会とは、作業を分担することによって、
罪悪感を感じなくするためのシステムだと
思う。

53

どんなことにも、
理由を20ずつあげてみる。
「なぜ好きか」「なぜやりたくないか」などについて。
5つ6つは簡単に出てくる。10を過ぎたあたりから面白くなる。
意外な発想や、深層心理が見えてきたりする。

54

「性格だから変わらない」
     なんて詭弁だと思う。
  性格の80%は癖だ。癖は直せる。

55

宇宙の法則。
 より沢山のことをしたければ、休みを大事にすること。
 生を楽しみたければ、死を意識すること。
 大きなことをしたければ、ちいさなことをみつめること。
 どうも、宇宙というのは、そういう風に出来ている。

56

散歩をしていたら、 向こうから来たおじさんが、ふと小料理屋の前にしゃがみ込み、店の前にある盛り塩を人差し指で舐め、また何事もなかったかのように歩いていった。

57

 変な話だけど、絵本を子どもに読んであげる時、自分が役者をやっていて良かったなと感じる。
 子どもというのは本当に、同じ本を何度も繰り返して読んでほしがるものだ。それも、今読み終わったそばから「もういっぺん!」と言ったりする。
 嫁さんは、繰り返すのに飽きてしまって、違う読み方をしてみたりして、子どもに「ちがうよー!」と怒られたりしている。だけど子どもは、気に入った部分を、同じ読み方で読んでもらいたいのだ。繰り返し繰り返し、そこを味わいたいのだ。
 そこいくと自分は、同じ台詞を繰り返すのなんて全然平気だもの。仕事に比べればなんてことない。テイク10まで行ったってぜんぜんOK 。それで彼女が満足するなら、いくらでもつきあってあげようと思える。

58

 昔 、電話で話していると、どこで息継ぎをしていいかわからなくて、呼吸困難になりそうに なった。
 だいぶ馴れたけど、でも実はやっぱりまだ苦手。

59


    『隠れ家風のお店』って言葉をよく聞くけど、
       「誰の隠れ家だよ、それ」って、よく思う。

60

なぜ有名になりたがるのだろう?
知りもしない大勢にもてはやされるより、
大好きな三人にほめられた方が幸福だと思えないのだろうか?